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第二次世界大戦中に(Vaccinium myrtillusベリーから作られた)ビルベリージャムを摂取したことにより夜間飛行における英国空軍のパイロットの視力が改善されたとの経験的観察によりこれらベリーの持つ眼科的特性に関心が集まった。その後、アントシアニン類の視力改善効果については、コンピュータ視野測定法等の計測技術によって評価が行われ、36%アントシアニン類含有の標準化されたエキスが近視眼患者での網膜感受性の改善に重要な役割を果たしていることを示唆する結果が得られた。（1,2）
最近になって、一部の治験担当医がミルトセレクト®の投与は目の酷使による視力機能の低下を回復させる一助となりうるとの報告を行っている。これらの試験でコンピュータオペレーター、事務職員や学生での目のちらつき、ぼやけ、眼精疲労といった自覚症状の改善を報告している(図1)。（3）
図1: 視力疲労関連症状の改善のみられた患者の割合(%) 結果はプラセボ投与患者とミルトセレクト®投与患者との間で統計的有意差を示している。
更に、仮性近視の学童における有意な視力回復も示しており、ビルベリーエキスの長期摂取が軸性近視への進行予防に有用であることを示唆している。（4）
1.
Virno M., Pecori GiraldiJ., Auriemma L., Boll. Ocul. 65, 789 (1986).
2. Gandolfo E. Boll. Ocul. 69: 57, 1990
3. Kajimoto O., Scientific Report Collection No 19 ., Osaka Univ. for Foreign Studies 19, 143 (1998) - Food Style 3, 21 (1999).
4. Kajimoto S., Sasaki K., Takahashi T., J. New Rem. & Clin. 49, 1 (2000).
